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『最強のふたり』監督・製作スタッフが贈る最新作『セラヴィ!』 映画音楽を初めて担当したアヴィシャイ・コーエンの日本独占コメントが到着!

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映画『最強のふたり』(2012年公開/日本公開のフランス語映画歴代興行収入No,1大ヒット!)の監督・スタッフ陣により製作された、待望の最新作『セラヴィ!』が、2018年7月6日(金)渋谷・シネクイントほか全国公開される。本作で、世界有数のベーシストであるアヴィシャイ・コーエンが初めて映画音楽を担当し、日本公開を控え、貴重な日本独占コメントが到着した。合わせて、本作の音楽面に迫ったメイキング映像も解禁となった。

世界的に注目を集める製作チームが再集結し作り上げたのは、ベテランウェディングプランナーの主人公が手掛ける17世紀の建造の城を舞台にした豪華絢爛な結婚式の1日を通じて、チャーミングな人々が巻き起こす遊びゴコロと優しさに満ち溢れた私たちへの人生賛歌となる作品だ。昨年公開された本国フランスでは公開1ヶ月で興収25億円を突破した話題作である。

(C)2017 QUAD+TEN / GAUMONT / TF1 FILMS PRODUCTION / PANACHE PRODUCTIONS / LA COMPAGNIE CINEMATOGRAPHIQUE

(C)2017 QUAD+TEN / GAUMONT / TF1 FILMS PRODUCTION / PANACHE PRODUCTIONS / LA COMPAGNIE CINEMATOGRAPHIQUE

本映画とコーエンとの豪華コラボは、かねてよりその音楽センスに定評のあるエリック・トレダノ&オリヴィエ・ナカシュ両監督が彼に熱烈アプローチをしたことで実現した。監督のナカシュが脚本執筆中にコーエンの曲を聴き、独特なテンポとリズムは物語にピッタリ合うのではないかと考え、これまで映画音楽を手掛けたことのない彼にダメもとでアプローチをしたことがきっかけだという。もともと『最強のふたり』が好きだったというコーエンはオファーを快諾。コーエンは、監督から映画の音楽的ビジョンを聞かされた時のことを「映画全体に私の音楽が有機的に織り込まれていた」と印象を語り、映画を観た感想として「音楽の物語る力や、音楽自体がとても活き活きとしていたことに驚いた」と振り返る。

劇中使用されているコーエンの楽曲はいずれも彼の既存の曲で、映画のためにアレンジして全て再録された。観客を物語の舞台となる古城へと誘うオープニングシーンで使われている「Seven Seas」をはじめ、いずれもまるで映画のために書き下ろされたかのように各シーンと見事なマッチングを見せている。実際、本作のマスコミ試写や一般試写で映画をいち早く観た人からは映像と楽曲の絶妙な調和に言及する声も多く、映画を観る者誰もが驚くはずだろう。

(C)2017 QUAD+TEN / GAUMONT / TF1 FILMS PRODUCTION / PANACHE PRODUCTIONS / LA COMPAGNIE CINEMATOGRAPHIQUE

(C)2017 QUAD+TEN / GAUMONT / TF1 FILMS PRODUCTION / PANACHE PRODUCTIONS / LA COMPAGNIE CINEMATOGRAPHIQUE

コーエンは監督との共同作業を振り返り、「彼らが音楽やミュージシャンからどれだけインスパイアされているかを知り、逆に私も彼らにインスパイアされたよ。彼らの仕事を見ていて、それぞれが芸術として成り立っている「映像」と「音楽」を使い、お互いを補完し合うように一緒に作用させる方法や、彼らのものづくりに対しての情熱など、私は沢山のことを学んだ」と大いに刺激を受けた様子。


一方、メイキング映像でナカシュは「このシーンにはこの曲を、と考えながら脚本を書いたんだ」と執筆当時に聴いていたコーエンの曲として「Seven Seas」や「Nu Nu」といった具体的な曲名を挙げ、当初から確固たる音楽的ビジョンがあったことを明かす。
トレダノは、「アヴィシャイ・コーエンの音楽はひと言にジャズといっても、様々な音楽要素がミックスされている。この作品にぴったりだった。感情が揺れ動いているのが分かるんだ」とその音楽的魅力を分析。映画ではコーエンの楽曲だけでなく「君の瞳に恋してる(Can’t Take My Eyes Off You)」や「Lovely Day」といった定番ウェディングソングも使用されているが、ナカシュは「誰もが知っている曲もあれば、彼のジャズのように尖って強い印象を残す曲もある。その両方を取り入れたいんだ」と語り、トレダノは「異なるものを掛け合わせどんな化学反応が起こるのかを見たいんだ」と、様々な国籍や境遇の人々がウェディングスタッフとして式の成功のために協力して(?)奮闘する(??)、映画のストーリーを音楽でも表現しようとしたことを明かしている。
映像には劇中のライブシーンや、映像と音楽が見事な融合を見せる本編映像のみならず、コーエンのエキサイティングなレコーディングシーンも収められているのにも注目だ。

(C)2017 QUAD+TEN / GAUMONT / TF1 FILMS PRODUCTION / PANACHE PRODUCTIONS / LA COMPAGNIE CINEMATOGRAPHIQUE

(C)2017 QUAD+TEN / GAUMONT / TF1 FILMS PRODUCTION / PANACHE PRODUCTIONS / LA COMPAGNIE CINEMATOGRAPHIQUE

さらに、コーエンによる現レギュラー・トリオとオーケストラを融合させた意欲的なステージが『アヴィシャイ・コーエン トリオ with 17 ストリングス』と題して8月に日本初上陸を果たす。映画でもステージでも、この夏はアヴィシャイ・コーエンとその挑戦に要注目だ。
 

アヴィシャイ・コーエン 『セラヴィ!』公開に寄せた日本独占コメント

「音楽の物語る力や、音楽自体がとても活き活きとしていることに驚いた」

2年前、あるコンサート終わりに、2人のフランス人映画監督が私のところに来て、エリック・トレダノとオリヴィエ・ナカシュです、と自らの紹介を受けたんだ。映画制作者からアプローチされるのは初めてではないが、彼らが『最強のふたり』(2012年)のつくり手たちであることを伝えられた時に、大物だと気づいたよ。『最強のふたり』は私がとても好きな映画だからね。
監督たちから、私の音楽にインスパイアされた映画の脚本を書いていると聞き、音楽使用の許可を求められたのだけれど、初めての映画とのコラボレーションを、この素晴らしい監督たちと一緒にできたことがとても嬉しい。
本作では、新しい曲を書き下ろしたのではなく、監督たちが私の既存のレパートリーの中でどの曲を使用したいかが明確で、すでに映画全体に音楽が有機的に織り込まれていたんだ。
完成した映画を観た時に、音楽の物語る力や、音楽自体がとても活き活きとしていることに驚いたよ。彼らがどれだけ音楽やミュージシャンからインスパイアされているか理解できるし、逆に私も彼らにインスパイアされたよ。彼らとの仕事を通して、それぞれが芸術としてなりたっている「映像」や「音楽」の使い方、お互いを補完し合うように一緒に働かせる方法や、彼らのもの作りに対しての情熱など、沢山のことを学んだ。
この映画は笑えて、刺激的で、彼らのこれまでの作品と同様に人間社会へのメッセージを含んでいる。

アヴィシャイ・コーエン

アヴィシャイ・コーエン


コシミハルが描く“大人可愛い”バレエの世界 フォリー・バレリーヌ『秘密の旅』

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チャコット主催のバレエ公演 フォリー・バレリーヌ『秘密の旅』で、芸術監督・音楽監督・特別出演を務めるコシミハルその唯一無二の音楽性で独自の世界を切り開いてきた彼女が、今回初めてバレエ公演を手がける。フランス近代音楽、シャンソン、ジャズ、そしてオリジナル曲と、多彩な楽曲と共に描き出される『秘密の旅』とは……。彼女に作品の構想とその想いを聞いた。

ーーバレエ公演を手がけるのは初めての挑戦ということですが、オファーが来た時の心境はいかがでしたか?

とてもうれしかったです。というのも私自身もともと踊ることが大好きで、小さい頃は父がかけるレコードにあわせてリビングでいつも踊っているような子供だったんです。ある時ジジ・ジャンメールが羽根の中から出てくる踊りをテレビで見て、“このキラキラした世界は何だろう!”と強く惹かれて……。

けれど曲を作ったりピアノを習ったりと音楽をすでに始めていたので、大分後になってからバレエを習い、さらにジャズダンスやヒップホップのレッスンにも通うようになりました。今でもよく自宅でYouTubeを見ながらヒップホップを踊ったりしているんですよ(笑)。

音楽とダンスは切り離して考えられないほど大好きだったので、『Musique-hall』というシアトリカルコンサートを始めました。ムーラン・ルージュなど昔のミュージックホールの雰囲気をイメージし、クラシックのピアニストとファゴット奏者、バレエやジャズダンスを取り入れた作品です。そのとき共演していたのが、『秘密の旅』の共同振付・バレエミストレスでもある森本京子さんと林かおりさん。また一緒に舞台を作る機会を得て、ワクワクしています。

——タイトルの“秘密の旅”とは? 作品のテーマ、舞台の構想をお聞かせください。

「可愛い」をテーマにしたバレエを依頼されました。フリルやチュールの付いた洋服など、女の子らしい可愛らしさはもちろんだけど、その一方でちょっとコワいものも可愛かったりする。太陽だけではなく、暗闇もあって、現実にはないけれど、ちょっと覗いてみたくなるようなシュールでフェティッシュな世界。明暗の両方を持ち合わせた「可愛い」を表現してみたいと思っています。

作品は踊りと音楽の15曲ほどの小品で展開していきます。セーラー服を着た3人のバレリーナが「秘密の旅」をして、いくつもの小さな窓を開けたり、遠くから望遠鏡で覗いたり、その中に入り込んだり、つむじ風のように通り過ぎたり……。無邪気でいたずらで勇敢な旅をします。

作品全体に通じるものは夢。どこか不思議な人たちが登場します。それぞれの作品には短い物語があります。登場するバレリーナは特別な感情やメッセージを持たず、音楽を奏でるように踊り、それぞれの作品ごとに衣裳も変えます。そういう意味では、レビューのような部分もありますね。

ーー楽曲はどのようなものを考えていますか?

バレエの古典作品というと、みなさんがよく知っている音楽がありますよね。今回はそうしたものとはまた違った形で、古典的なスタイルの振り付けではなく、新しい時代のリズムとポワントが出会うものを考えています。古いハリウッドのミュージカルにバレエ・リュスのダンサーが出演していた時のようなエスプリを胸に、新しいバレエが現代に蘇るようなものができればいいなと思っているんです。

私のオリジナル作品を中心に、シャンソンやスタンダードジャズも取り入れます。エリック・サティやジェルメーヌタイユフェールといったフランス近代作曲家のピアノ曲は私が舞台上で弾く予定です。その他オニール八菜さんが出演した三越伊勢丹の広告「this is japan.」の曲を以前手がけたことがあって、物語のひとつにその楽曲を使用します。ウェブサイト上では一般公開されていますが、劇場でこの曲を聴いていただくのは今回が初めてです。

ーー楽曲提供や選曲、演出的な面だけでなく、自ら振りも手がけているとお聞きしました。コシさんのクリエイション法とは? 作曲と振付に共通するものは何かあるのでしょうか。

舞台を作るにあたり、まず音楽を先に決めています。その上でダンスというもうひとつのメロディを加えていくイメージです。

私の場合、作曲をする時も曲だけでき上がるということはなく、映像や舞台の場面を想像しながらメロディを作ります。場面が思い浮かぶとそれに誘われるように曲ができていくので、舞台でダンスを加えた時に、音楽が完成するという感じです。

振付については、共同振付のおふたりと相談しながら作っています。最初に曲ごとに登場人物と衣裳と小さな物語を伝え、振り付けを始めます。スタジオでインスピレーションを大切にしながら、淡々と進めています。椅子を使ったダンスがいくつか登場しますが、これは音楽の細かいリズムや旋律に合わせた細かい動きを伴うオリジナルのダンスです。椅子は昔から私が好んで使ってきたモチーフで、『Musique-hall』やライブではいつも使っていますが、今回も重要なシーンのひとつになります。バレリーナたちにとっては初めての挑戦になるのではと期待しています。

——バレエ団の枠を超え、若手精鋭ダンサーが出演します。キャスティング選定の際に重視されたことは何でしょう。

この公演のためにオーディションを開催し、バレエダンサーを選んでいます。一番大切にしたのは、クラシック・バレエの基礎的なテクニックを持っているかどうかということ。技術がきちんと備わっていればいろいろな動きに対応できると思うので、オーディションでは基礎的な部分を重点的に見せていただきました。もうひとつが、柔軟性に富んだ適応力があるかどうかです。みなさん若くてとても新鮮なダンサーです。さまざまなバレエ団から集まって来た人たちで、一緒に舞台を作るのは初めてのダンサーばかり。彼女たちにとっても未知だけど、私にとってもそう。みんなにとって初めての経験で、新しい扉がひとつ開けられたらいいなと思っています。

——照明の関根聡氏、ヘア&メイクの森川丈二氏、宣伝画の赤木仁氏をはじめ、豪華クリエイター陣にも注目です。

関根さんは、パリコレなど幅広く活躍されている素晴らしい才能の持ち主。ヘア&メイクの森川さんも、コレクションや広告、雑誌、CDジャケットなど、さまざまな分野で素敵な世界を作っていらっしゃる方です。おふたりとは『Musique-hall』や海外公演など、現在に至るまでずっと一緒に舞台を作ってきました。

セーラー姿の3人が描かれた宣伝画は赤木仁さんの作品です。赤木さんは金子國義さんのお弟子さんだった頃に出会い、金子さんにCDのアートディレクターをしていただいていた頃からのお付き合いです。

今回は衣裳にもセーラー服が登場しますが、これは金子さんが所蔵していた映画『ベニスに死す』の中でビョルン・アンドレセンが実際に着たセーラー服をモチーフにしたもの。以前金子さんが実物を見せてくださったことがあって、私自身ヴィスコンティが大好きだったということもあり、そのセーラー服をお借りして衣裳を作ったことがありました。『秘密の旅』ではそれを再現し、バレリーナが着て踊ります。

出典:「ベニスに死す」映画パンフレットより

出典:「ベニスに死す」映画パンフレットより

出典:「ベニスに死す」映画パンフレットより

出典:「ベニスに死す」映画パンフレットより

出典:「金子國義の世界」平凡社より

出典:「金子國義の世界」平凡社より

——コシさんの世界観とバレエの出会いにより描かれるフォリー・バレリーヌ『秘密の旅』。コシさんが本公演で目指すものとは?

目指すのは大人の方が観ても楽しめるバレエ。バレエ=堅苦しい、というイメージを持っている方って多いのでは? そうではなくて、ポワントを使って可能性を広げたい、という気持ちがあって。ジョセフィン・ベーカーやモーリス・シュバリエなどが出演していた昔のパリのミュージックホールのような、ダンスと音楽の喜びに溢れた舞台を作りたいと思っています。ハリウッドミュージカル映画や音楽、さまざまなパフォーマンスに興味がある人たちにぜひ観ていただきたいです。

——エスプリがパリの気質を表すように、“KAWAII”が日本の空気感や気分をあらわすエッセンスとなり、和的なモチーフによらない日本発の作品として、いつか“KAWAII”が受け入れられているパリでの公演も実現すると面白いですね。本日はありがとうございました。

インタビュー・テキスト=小野寺悦子

『秘密の旅』出演バレリーナ

『秘密の旅』出演バレリーナ

『エヴァンゲリオン』の初めてとなる吹奏楽版コンサート 『エヴァンゲリオン』ウインドシンフォニー の開催が決定! 

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1995年のテレビ放送以来、多くのファンを魅了する『エヴァンゲリオン』シリーズ。20年以上たった今でも当時のファンに加えて若い世代にまで支持をされ続けている人気アニメの初めての吹奏楽版コンサートが、2018年9月7日(金)に東京芸術劇場 コンサートホールにて開催されることが決定した。

2009年に発売されたCD「ヱヴァンゲリヲン新吹奏楽版」より10曲、そして本公演のために、『エヴァンゲリオン』音楽の生みの親、鷺巣詩郎がセレクションし、天野正道が新たに吹奏楽編曲を施す新劇場版からの4曲などが演奏される。指揮は編曲も手がける天野正道、演奏は吹奏楽コンクールで参考演奏を担当する東京佼成ウインドオーケストラが務め、ゲストトランペットにエリック・ミヤシロを迎える。

本コンサートのチケットは、6月28日(木)から最速抽選先行申し込み開始される。
お申し込み期間: 6月28日(木)11:00〜7月5日(木)23:59
詳しくはイープラスHPにて、http://eplus.jp/eva-tkt/

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演奏予定曲目

 「ヱヴァンゲリヲン新吹奏楽版」より
・ANGEL ATTACK (E06)
・EVA-01 (E03)
・TOKYO-3 (C07)
・DECISIVE BATTLE (E01)
・Rei I (A01)
・A STEP FORWARD INTO TERROR (E09)
・EVA-00 (E05)
・THE BEAST (E05 FAST)
・BOTH OF YOU, DANCE LIKE YOU WANT TO WIN!(B12)
・THANATOS (E13)

木管五重奏バージョン
・Rei I (A01) 
・EVA-00 (E05)
・BOTH OF YOU, DANCE LIKE YOU WANT TO WIN(B12)
・THANATOS (E13)

「吹奏楽版新曲」
・Angel of Doom (EM21) 「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」より
・The Final Decision We All Must Take (0902) 「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」より
・メドレー Gods Message(C17)~Dark Defender(C16)~The Anthem(C15)
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」より
・メドレー It will mean Victory(SD2_ 01)~The Wrath of God in All its Fury(Nu09)
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」より 

※曲目は変更になる場合もございます。

吉田都が新国立劇場・舞踊部門・次期芸術監督予定者に

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公益財団法人新国立劇場運営財団理事会が2018年6月28日に開催され、中西宏明日本経済団体連合会会長が財団会長に選任されると共に、尾﨑元規現理事長が再任された。また、大野和士オペラ芸術参与、小川絵梨子演劇芸術参与がそれぞれオペラ及び演劇の芸術監督に就任することが承認され、さらに舞踊部門において、吉田都が次期芸術監督予定者として芸術参与に就任することが決定した。現・舞踊芸術監督の大原永子の任期は2020年8月31日までとなる。

詳細については、6月29日の「理事会・評議員会議事内容に関する記者説明会」で説明される模様。

吉田都(よしだ みやこ、1965年10月28日~)プロフィール

9歳でバレエを習い始め、83年ローザンヌ国際バレエコンクールでローザンヌ賞受賞。同年、英国ロイヤルバレエ学校に留学。84年、サドラーズウェルズ・ロイヤルバレエ(現バーミンガム・ロイヤルバレエ)へ芸術監督ピーター・ライトに認められて入団。88年にプリンシパル昇格。95年に英国ロイヤルバレエへプリンシパルとして移籍、2010年に退団するまで英国で計22年にわたり最高位プリンシパルを務める。

日本国内では1997年の新国立劇場開場記念公演『眠れる森の美女』はじめ、99年『ドン・キホーテ』『シンデレラ』、2000年『ラ・シルフィード』、04年『ライモンダ』など新国立劇場での主演ほか数多くの公演へ出演している。
ローザンヌ国際バレエコンクール審査員を務めるほか、後進の育成にも力を注いでいる。バレリーナとしての功績と共にチャリティ活動を通じた社会貢献が認められ、04年「ユネスコ平和芸術家」に任命される。12年には国連UNHCR協会国連難民親善アーティスト任命。
2001年芸術選奨文部科学大臣賞、06年英国最優秀女性ダンサー賞、11年第52回毎日芸術賞など受賞多数。07年に紫綬褒章並びに大英勲章(OBE)綬章、17年文化功労者。

 

公益財団法人新国立劇場運営財団

会長 中西宏明 (なかにし ひろあき)
任期:2018年7月1日~2020 年3月31日

理事長 尾﨑元規 (おざき もとき)
任期:2018年6月28日から、2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時評議員会の終結の時まで

オペラ芸術監督 大野和士 (おおの かずし)
任期:2018年9月1日~2022年8月3 日(4年間)

演劇芸術監督 小川絵梨子 (おがわ えりこ)
任期:2018年9月1日~2022年8月31 日(4年間)

舞踊次期芸術監督予定者芸術参与 吉田都 (よしだ みやこ)
芸術参与任期: 2018年9月1日~2020年8月31 日(2 年間)
芸術監督任期(予定):2020年9月1日~2024年8月31 日(4 年間)

<参考>
現・舞踊芸術監督 大原永子(おおはら のりこ)
任期:2020年8月31日まで

早霧せいな・浪漫活劇『るろうに剣心』、篠原涼子・『アンナ・クリスティ』など【6/26(火)〜28(木)のオススメ舞台・クラシック記事】

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SPICE・6/26(火)〜28(木)オススメの舞台・クラシック記事



↓記事はこちらをチェック↓
▼早霧せいな緋村剣心再び見参! 浪漫活劇『るろうに剣心』製作発表レポート
https://spice.eplus.jp/articles/195656

▼篠原涼子が13年ぶりに舞台立つ『アンナ・クリスティ』 舞台・作品・役柄についての強い思いとは
https://spice.eplus.jp/articles/193981

▼成河が初の一人芝居で全38役に挑む! 舞台『フリー・コミティッド』ゲネプロレポート
https://spice.eplus.jp/articles/195363

▼舞台『銀河英雄伝説 Die Neue These』ラインハルト役の永田聖一朗が新シリーズへの決意を語る!
https://spice.eplus.jp/articles/189495

▼良知真次×藤岡正明インタビュー「新しいメンバーと共に新しいBOYSを作りたい」舞台『宝塚BOYS』
https://spice.eplus.jp/articles/191497

▼『エヴァンゲリオン』吹奏楽版コンサート 『エヴァンゲリオン』ウインドシンフォニー開催決定!
https://spice.eplus.jp/articles/195321


▽そのほかの記事はこちらから▽
舞台:http://spice.eplus.jp/articles/play
クラシック:https://spice.eplus.jp/articles/classic

TVアニメ『ピアノの森』メインピアニスト連続インタビューvol.5~ジュリエット・ジュルノー(ソフィ・オルメッソンの演奏を担当)

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NHK総合テレビにて2018年4月8日より放送中のTVアニメ『ピアノの森』が話題を呼んでいる。一色まことの同名漫画作品をアニメ化した本作は、森に捨てられたピアノをおもちゃ代りにして育った主人公の一ノ瀬海が、かつて天才ピアニストと呼ばれた阿字野壮介や、偉大なピアニストの父を持つ雨宮修平などとの出会いの中でピアノの才能を開花させていき、やがてショパン・コンクールで世界に挑む姿を描く、感動のストーリーである。

TVアニメ「ピアノの森」PV ©一色まこと・講談社/ピアノの森アニメパートナーズ


このアニメに登場するクラシックピアノ曲は、世界で活躍する気鋭のピアニストたちが各キャラクターの役を担いつつ実際の演奏に参加している。阿字野壮介の演奏には反田恭平、雨宮修平には髙木竜馬、パン・ウェイにはニュウニュウ、レフ・シマノフスキにはシモン・ネーリング、そしてソフィ・オルメッソンにはジュリエット・ジュルノーと、それぞれのキャラクターの出身国と雰囲気に合せながら、高い実力と人気を兼ねた若手ピアニストたちが"メインピアニスト"として起用されている。

TVアニメ「ピアノの森」ピアニスト紹介VTR ©一色まこと・講談社/ピアノの森アニメパートナーズ


SPICEでは、この"メインピアニスト"たち5人に焦点をあてたインタビューを連続リレー企画として掲載してきた。最終の第5弾として登場するのは、フランス・ピアニズムの正統を受け継ぎ、国内外の気鋭のトップミュージシャンから共演のオファー殺到中の、次世代の美人ピアニスト、ジュリエット・ジュルノーである。国際コンクールで賞を獲得し、ソリストとしてはもちろん、オペラ制作の現場でも活躍する注目の若手。アニメでは、才色兼備のピアニスト、ソフィ・オルメッソンの演奏を担当する。はじめて訪れる日本で、目を輝かせながらインタビューに応えてくれた。


――今回は「ピアノの森」のためにショパンの作品を録音されましたが、ジュリエットさんにとってショパンとはどのような作曲家ですか?

「ピアノを勉強しはじめたときからショパンは大好きでした。私たちにとっては、ピアノのヒーローと言ってもいいのではないでしょうか。ショパンの作品を演奏していると、ピアニストの手のために書かれた究極の“美”であることを肌で感じることができます。ですからコンクールや試験など、私にとって大切な機会のときは必ずショパンを1~2曲入れるようにしてきました」

――これまで、たくさんのコンクールを受けてこられたのですか?

「全部で20くらいは受けたと思いますが、それほど多い方ではないです。コンクールを嫌うピアニストもいますが、私はその場が持つエネルギーや、そこから受ける刺激、そして多くの同志と接する数少ないチャンスという意味で、コンクールというものは意義のあるものだと思っています。コンクールを通して良い友だちになった外国のピアニストもいますからね」

――ソフィ・オルメッソンとして演奏するにあたり、意識したことはありますか?

「彼女はどんな気持ちでショパン・コンクールに臨んだのだろう、どんなことを審査員にアピールしたいと考えたのだろう……ソフィに思いを馳せながら演奏しました。私たちピアニストにとって、袖から一歩ステージへ出て、ピアノの椅子に座るまでが最悪の瞬間なんですよね。彼女もきっとそういう瞬間を味わったでしょう。けれど、ひとたびピアノを弾き出せば音楽に集中して、情熱的で動きのある演奏を繰り広げる。そんなイメージを思い浮かべました」

――ジュリエットさんにとってピアノはどんな存在ですか?

「11歳のときにピアニストになると決意した私にとって、正直かつ容易に自分を表現できる唯一の術がピアノでした。“ピアノ=人生”であり、ほかに選択肢はなかったという感じです。そして今でも、11歳のとき抱いた確信は間違っていなかったと思っています」

――最後にご覧になるみなさんへメッセージを。

「一度観たあと、もう一度、今度は音楽に集中して観ていただければと思います。そうすると、音楽がいかにこのアニメをより豊かなものにしているか、情景描写を深いものにしているか、お分かりいただけるでしょう。ソフィというキャラクターに親しみを感じる方は、ぜひ彼女の奏でる音楽にも近づいてみてください」


ジュリエット・ジュルノー Juliette Journaux(ソフィ・オルメッソン):
1996年フランス生まれ。7歳からピアノを始め、ボローニュ・ビランクール音楽院のデイビッド・ソドブレのクラスで研鑽を積んだのち、パリ国立高等音楽・舞踊学校おいてデイプロムを取得。またパリ・ソルボンヌ大学においても音楽学の学位を取得した。パブロカザルスフェステイバルではファインアーツカルテット、上海カルテットのほか、クレア・デザートやイタマール・ゴランやエベーヌ四重奏団のマスタークラスに参加。2016年からフリボリテ パリジェンヌのコレペティートルとして、2017-2018のシーズンではオペラ・ド・ランジス、オペラコミック座やオペラ・ド・リールなどの主要なオペラハウスで様々な作品においてコレペティートルとして参加。2016年、パリ国立高等音楽・舞踊学校のジャン・フレデリック・ヌブジェの伴奏家クラスを満場一致の一位(首席)で卒業。これまでに、13歳で、サルプレイエル主催のショパンの生誕200周年記念コンサートにおいてブリジット・エンゲラーからの招きで演奏14歳の時にはボローニュ・ビランクール音楽院のオーケストラ、ピエール・カルムレの指揮で初めてベートーヴェンのピアノコンチェルトを演奏しており、その5年後にはパリのサンクロワ大聖堂でジャン・バプティスト・二コラの指揮で再びベートーヴェンのピアノ協奏曲を、そしてとヴァレリー・ヴォンバンの指揮でモーツァルトのピアノ協奏曲第20番ニ短調を演奏。1stアルバムでは、サフラン財団とラインゴールド財団から賞を受賞している。


「STAND UP! CLASSIC FESTIVAL 2018」(スタクラフェス)制作発表記者会見を7月2日(月)13:30より生配信

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「イープラス Presents STAND UP! CLASSIC FESTIVAL 2018」(スタクラフェス)の制作発表記者会見が7月2日(月)13:30より報道向けに行なわれる。この模様がSPICEの当ページにて動画生配信されることが決定した。この記者会見には、同フェスに出演するアーティストのうち、反田恭平、LE VELVETS、宮本笑里、NAOTO、上野耕平、STAND UP! ORCHESTRAが登壇し、意気込みを語る予定だ。会見の生中継は、7月2日(月)13:30より下の枠で閲覧が可能となる(時間が来たら「再読み込み」をしてください)。


「イープラス Presents STAND UP! CLASSIC FESTIVAL 2018」(スタクラフェス)は、来たる9月23日(日)秋分の日、横浜赤レンガ倉庫の特設会場にて開催される。会場には3つのステージ(HARBOR STAGE/GRASS STAGE/Sunday Brunch Classic Stage)が設けられ、午前10:30~午後8:30まで8時間にわたり、気鋭の演奏家たちによって、クラシックのよく知られた名曲からオペラ、ミュージカルの名曲、さらにはスタジオジブリの音楽まで、多種多様なプログラムが繰り広げられる。オーディエンスは屋外で潮風を感じながら食べたり、飲んだり、時には寝そべりながら、演奏を楽しめる趣向だ。無料ステージ含めて3万人規模という、クラシック音楽業界では異例の野外音楽フェスティバルとなる。

クラシック界を牽引する若きマエストロ 川瀬賢太郎に聞く

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7月にザ・シンフォニーホールで開催される大阪交響楽団の第220回定期演奏会は、後半に楽劇「ばらの騎士」ハイライトを取り上げる。マルシャリン、オクタヴィアン、ゾフィーの登場する場面を中心に、このオペラが好きで堪らないと言う若きマエストロ川瀬賢太郎が、自ら選び抜いた箇所を演奏するというものだ。

「ばらの騎士」のソリストプロ―ヴェを指揮する川瀬賢太郎 (C)H.isojima

「ばらの騎士」のソリストプロ―ヴェを指揮する川瀬賢太郎 (C)H.isojima

先日、指揮者とソリストによるプローヴェが行われるというので、立ち会わせて頂き、併せて川瀬マエストロに色々な話を聞いてみた。

今回のソリストのうちマルシャリン(元帥夫人)には、大阪交響楽団第211回定期演奏会、R.シュトラウス「4つの最後の歌」で名演を披露した木澤佐江子、オクタヴィアンとゾフィーには若手の進境著しい上村智恵と北野加織という関西を代表する女性歌手が選ばれた。

関西を中心に活躍中の3人。左から上村智恵、木澤佐江子、北野加織

関西を中心に活躍中の3人。左から上村智恵、木澤佐江子、北野加織

この日が川瀬とソリストにとって2度目のプローヴェ。

稽古冒頭、川瀬から「えー、本日はフランス戦がございます。その辺りをご理解いただいた上で、皆さんよろしくお願いしますね(笑)」と話しがあった。

サッカー好きで知られる川瀬は、前日から始まったサッカーワールドカップも全試合見る!と豪語する強者。なので効率よくプローヴェをやりましょうね!と言いたかったのかもしれないが、いざ始まるといきなり的確で熱い指示が連続して飛び出し、一コマ目のプローヴェはあっと言う間に終わった。

マルシャリン役の木澤佐江子(左側)とオクタヴィアン役の上村智恵 (C)H.isojima

マルシャリン役の木澤佐江子(左側)とオクタヴィアン役の上村智恵 (C)H.isojima

ソリストにとって「ばらの騎士」が初めてなら、川瀬も組曲版以外を指揮するのは初めて。

指揮と練習ピアノ、指揮とソリスト……。

これが2度目の稽古なので、合わない箇所が有っても仕方ないように思うが、川瀬に妥協は見られない。しかし、怒鳴るような事はなく、笑いもこぼれる楽しい稽古風景。

川瀬が演奏家からも慕われていて、色々なオーケストラから引く手数多だと言われる所以が判ったような気がした。

第1幕冒頭、「マルシャリンとオクタヴィアンはついさっきまでそのベッドで愛し合っていたんでしょう。じゃあ、それはないよね!」 思わず顔を見合わして照れ笑いをする木澤と上村。

厳しくも笑いの絶えないプロ―ヴェは続く… (C)H.isojima

厳しくも笑いの絶えないプロ―ヴェは続く… (C)H.isojima

川瀬の細やかなチェックは尽きることが無く、ソリストプローヴェはこの後もずっとエンドレスで続いていくように思えた。


ソリストプローヴェの前、川瀬に話しを聞いた。

ーー それにしても凄いご活躍。現在33歳だそうですね。神奈川フィルの常任指揮者になられたのは……。

29歳です。それまで2度しか指揮していないのに、常任指揮者の打診って……。僕でいいの?って思いますよね。例えば、2度しか会っていないのに結婚ってあり得ないでしょ。

言葉を選びながらの丁寧な対応も川瀬の魅力 (C)H.isojima

言葉を選びながらの丁寧な対応も川瀬の魅力 (C)H.isojima

ーー やはり悩まれた。

はい。それはもう。ただ、オーケストラの常任指揮者の話しなんて、機が熟して、そろそろやりたいなぁと言って出来るポジションではありません。そういうふうに言っていただけるのなら、はい、ぜひにとお受けしました。

ーー 現在5年目ですか。ここまでやって来られていかがでしたか。

音楽をやりたいのなら、常任指揮者などには成らない方がいい(笑)。大変だとか、そんなレベルではありません。オーケストラは社会の縮図。音楽の事だけでなく人間関係だとか色々あります。人との関係を切ってしまうのは簡単です。しかし、合わない人や問題のある人をどう組織で活かして行くか。これこそが重要かつ難しい問題です。認める勇気、譲る勇気、我を通す勇気。オーケストラを通して人間として成長させて貰っていると思っています。

そんな中、この5年間でオーケストラが飛躍し、魅力が増したと思います。オケのレベルは上がり、ボキャブラリーは増えた。周囲もそんな評価をしていただいているようです。これなら次の人に渡してもいいかなぁと思えるほどになって来ました。オーケストラが次にどんな景色が見てみたいのか、シェフはそういった事を意識することが大切だと思います。

ーー 現在33歳という事ですが、若いことや、経験が少ないことで、理不尽に思うような経験をされた事はお有りですか?

川瀬は「お客様の貴重な時間を価値のあるものにする責任がる!」と語る 写真提供:神奈川フィルハーモニー管弦楽団

川瀬は「お客様の貴重な時間を価値のあるものにする責任がる!」と語る 写真提供:神奈川フィルハーモニー管弦楽団

そりゃ有りますよ(笑)。この10年でオーケストラも世代交代が進み、大きく変わったように思いますが、少し前まではオーケストラの楽員が、「この曲は何十回も弾いているから君から教わる事はない!」「若造、お前に何が判るんだ!」と言った具合に、上から目線のオーケストラもありましたからね。最近では「この曲は何回も弾いているけれど、この指揮者はどんな新たな気付きや発見をもたらしてくれるのか。」と云う風に、それを楽しむ風潮に変わってきたのでは無いでしょうか。N響でさえそういう姿勢です。勿論、昔ながらのオーケストラも有るには有るのでしょうが、意識が変わらないと組織は変わらない。時代にアジャストしていかないと、この先はなかなか厳しいのではないでしょうか。人生に一度しかないお客さまの2時間を、価値有るものにする責任を感じてやっていかないと,オーケストラは存続して行けないと思います。

ーー 色々なオーケストラを指揮棒一つで渡って来られている川瀬さんならではのお話ですね。29歳にしてオーケストラのシェフに上り詰められて5年、今後こんな事をやってみたい、将来こんな風になりたい、といった目標のようなモノはお有りでしょうか?オペラもずいぶん積極的にやられていますよね。

大好きな「ばらの騎士」のハイライトに挑戦! (c)Yoshinori Kurosawa

大好きな「ばらの騎士」のハイライトに挑戦! (c)Yoshinori Kurosawa

本当に恵まれていると思いますが、正直言って今がいっぱいいっぱいなので、先の事は何も考えられません。しかし自分で選んだ道。ポジティブに捉えて胃痛と闘いながらも、やり切りたいと思っています(笑)。

この5年でオペラは9本やらせて頂きましたし、この後も「夕鶴」「魔笛」「蝶々夫人」など指揮をする予定です。オペラはいいですねぇ。これからも、何よりも優先してオペラをやっていきたいです。

それと……私自身、ずっと指揮者をやっているかどうか判らないと思っています。70歳、80歳まで自分が指揮をしているイメージは、正直ありませんねぇ。

ーー おーっと、これは衝撃的なハナシですね。うーん、しかし巨匠と呼ばれる年齢まであと50年ほどかかることを考えると、そうなのかもしれませんね。まあ、何をされても成功されるように思いますが。

この10年を振り返って、ここまで連れてきてもらった音楽の神様には感謝しています。その上で、次の10年がどうなっているのか楽しみです。どこまで成長してどんな考え方になっているのでしょうか。

ーー そんな中で、ご自身が一番好き!と仰る「ばらの騎士」です。これまでこの曲を指揮されたことはないのですか?

組曲はこれまで4度指揮しました。実は今回、大阪交響楽団さんから定期のオファーを受けて、何かやりたい曲はと聞かれたので「ばらの騎士」組曲と話したところ、それなら全編からの抜粋を歌手付きでやろうと云う話しになりました。二宮楽団長もずっとそういう構想をお持ちだったようです。楽団長と、このシーンを取り上げるなら、ここからここまで演奏するべきだ!といった話しをスコアを見ながらやった結果、今回の曲目となりました。そして楽団長おススメの関西で活躍している歌手の歌を聴かせて頂き、これなら素晴らしい「ばらの騎士」が出来るとソリストが決まりました。最高の演奏をお届けしますよ!

ーー 川瀬さんと大阪交響楽団は、共演回数が多いですよね。川瀬さんから見た大阪交響楽団はどんなオーケストラですか?

川瀬が「指揮をしていて幸せを感じるオーケストラ!」と語る大阪交響楽団 (C)飯島隆

川瀬が「指揮をしていて幸せを感じるオーケストラ!」と語る大阪交響楽団 (C)飯島隆

これまで15回ほど指揮をさせて頂いています。ポジションを持っているオーケストラ以外ではいちばん多いかな?もともと上手なオーケストラだと思っていましたが、外山先生が来られてからのレベルアップはもう感動しかなかったです。楽員の姿勢も素晴らしいです。キチンと楽譜を読んで練習に臨まれ、毎回予期せぬ質問が飛んでくる。指揮をしていて、幸せを感じるオーケストラです。これからどんどん上手くなって行きますよ。

ーー 最後に「ばらの騎士」の聴きどころをお願いします。

このオペラはマルシャリン(元帥夫人)の成長の物語です。彼女は自分が年をとって行くのを認めたくないと思っています。愛するオクタヴィアンに「いずれ私より若くて美しい人に惹かれて私のもとから立ち去るでしょう」と話します。そして最後には、オクタヴィアンを若いゾフィーの元に行かせて、自ら身を引き静かに立ち去ります。

1幕でオクタヴィアンとのモメ事で「キスもせずに行かせてしまったわ」と嘆き悲しむ彼女が、3幕最後にはゾフィーの父親ファーニナルの「こういうものですな、若い人達は!」という言葉に「そうね」と本心から呟きます。色々な気持ちを乗り越えて、心からの「そうね」。ここがポイントだと思うのです。

この時代は恋愛=結婚ではありません。貴族同士がくっつき勢力を拡大していくという時代にあって、マルシャリンは恋愛に憧れています。ゾフィーは結婚に憧れています。その両者の間で揺れ動くオクタヴィアン。ファーニナル家にとって、娘がローゼンカヴァリエと一緒になって、この先家はどうなるのか?など気になる点は色々と有りますが、やはりマルシャリンの成長を中心に据えて、リヒャルト・シュトラウスの素晴らしい音楽をお届けいたします。

ぜひ演奏会にお越しください。皆さまのご来場を心よりお待ち致しております。

最高の音楽をお届けいたします。ぜひお越しください! (C)青柳聡 写真提供:神奈川フィルハーモニー管弦楽団

最高の音楽をお届けいたします。ぜひお越しください! (C)青柳聡 写真提供:神奈川フィルハーモニー管弦楽団

 

皆さまにはマエストロ川瀬賢太郎のメッセージはどのように伝わっただろうか。川瀬にとって待望の楽劇「ばらの騎士」ハイライトは本当に楽しみだが、大阪交響楽団第220回定期演奏会では、前半に彼がデビューコンサートで指揮したモーツァルトのポストホルンシンフォニーを演奏する充実のプログラム。川瀬にとっても記念すべき演奏会。これを聴き逃す手はない!

取材・文=磯島浩彰


【来週の星占い-12星座別おすすめエンタメ情報-】(2018年7月2日~2018年7月8日)

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先月は怒涛の日々だったという方も多いのでは。良いと思って受け止めていたことも、あとから思い返せばそうでもなかったり。嫌なことが忘れられなくて冷静に分析したら、見落としていたものがあったと気づけたり。行ったり来たりをくり返しながら、ぐるぐる考えてしまうようなシーズンでもありました。

7月はそれにくらべると、少し「引き」の視点から周りが見えてくるようにもなるでしょう。焦点はそこまで大きく変えない方がいいようです。むしろ、変えられないと思います。今考えるべきことや解決すべきこと、結論を出そうと思ってることの周囲を良く観察していてください。自分が関わる必要のある情報のみ、取捨選択して手の中に収めて行くイメージです。ちょっと違和感があるなと思うものや表裏で異なるものは、意識して排除するのが良いでしょう。

関わる周りの人たちがどのような状況にあり、今後どのような見通しの元で計画を練っているのか。一見、自分にとって必要最低限のものが、生涯に渡って確保されるかのような錯覚に陥ることもあるでしょう。表向きにはいい感じにあつらえられたもののようでも、もしかしたら自分が期待していたような動き方は用意されていないのかもしれません。しかし、それに気づいたところで今はどうにも他のアイディアが出てこない……。

ただ、一つ覚えていて欲しいのは、自分の人生をどう進めるかは最終的に自分が決めることです。誰かが道筋を与えてくれるのを待っている人には、苦しい重圧や無理難題からの現実逃避傾向が強まりそう。自分には関係のない所で起きる炎上のとばっちりを喰らうような、普段の人間関係でのトラブルも起きやすいとき。それもこれも必要悪である、そんな風に「動じずに様子を見る」が今週のキーワードです。

【12星座別 今週のラッキーワード】
◆おひつじ座(3月21日~4月19日 生まれ)
チャンス到来、リバイバル
◆おうし座(4月20日~5月20日 生まれ)
誠心誠意、ライフワーク
◆ふたご座(5月21日~6月20日 生まれ)
不動産、ハッシュタグ
◆かに座(6月21日~7月22日 生まれ)
割り切る、ディスカウント
◆しし座(7月23日~8月22日 生まれ)
王道の、エキサイティング
◆おとめ座(8月23日~9月22日 生まれ)
展望、フィーチャリング
◆てんびん座(9月23日~10月22日 生まれ)
直感的、ライブレポート
◆さそり座(10月23日~11月21日 生まれ)
期間限定、スパークリング
◆いて座(11月22日~12月21日 生まれ)
再発防止、メンテナンス
◆やぎ座(12月22日~1月19日 生まれ)
技術革新、イノベーション
◆みずがめ座(1月20日~2月18日 生まれ)
双方向、リモートワーク
◆うお座(2月19日~3月20日 生まれ)
力強さ、パワープレイ

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【動画あり】『イープラス Presents STAND UP! CLASSIC FESTIVAL ’18』(スタクラフェス)制作発表記者会見レポート

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2018年9月23日(日)秋分の日に、『イープラス Presents STAND UP! CLASSIC FESTIVAL’18』(略称「スタクラフェス」)というクラシック音楽の野外フェスティバルが、横浜赤レンガ倉庫の特設会場にて開催される。主催は、イープラス/朝日新聞社/BSフジ。

会場には3つのステージ(HARBOR STAGE/GRASS STAGE/Sunday Brunch Classic Stage)が設けられ、午前10:30~午後8:30まで10時間にわたり、著名演奏家たちによって、クラシックのよく知られた名曲からオペラ、ミュージカルの名曲、さらにはスタジオジブリの音楽まで、多種多様なプログラムが繰り広げられる。オーディエンスは屋外で潮風を感じながら食べたり、飲んだり、時には寝そべりながら、演奏を楽しめる。もちろんここでは子供の入場も可能だ。無料ステージ含めて3万人規模という、クラシック音楽業界では異例の野外音楽フェスティバルとなる。

このフェスティバル、松下奈緒が総合司会を務め(彼女はピアニストとして出演もする)、ほかに青島広志、伊礼彼方、上野耕平、サラ・オレイン、反田恭平、DEPAPEPE、NAOTO、宮本笑里、LE VELVETS(以上、50音順)ら数多くの音楽家たちが出演。若手からベテランまで業界が一丸となり、魅惑のクラシック・サウンドを届ける。

このフェスティバルの制作発表記者会見が、7月2日(月)午後、都内で開かれ、フェスに出演する反田恭平、LE VELVETS、宮本笑里、NAOTO、上野耕平、STAND UP! ORCHESTRAらが登壇した。以下に会見の様子をレポートする。

【動画】スタクラフェス制作発表記者会見 2018.07.02


2018年9月23日(日)に横浜赤レンガ倉庫の特設会場で開催される野外クラシック音楽フェスティバル『イープラス presents STAND UP! CLASSIC FESTIVAL ’18』(略称「スタクラフェス」 )の制作発表記者会見が2018年7月2日(月)午後、東京・渋谷で開かれた。会見の会場は主催である株式会社イープラスの運営する「eplus LIVING ROOM CAFE & DINING」。

オープニング映像に続き、まずはSTAND UP! ORCHESTRAの演奏が始まった。曲目は、クラシック音楽の有名な楽曲をメドレー形式に編曲した「Hello(ハロー)」。男女合わせて10人の演奏隊がカラフルな衣装を身にまとい、チャイコフスキーの「弦楽セレナーデ」やモーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク」など誰もが知っているクラシック音楽をテンポよく演奏。およそ4分の演奏で、観客を魅了した。

STAND UP! ORCHESTRA

STAND UP! ORCHESTRA

演奏後は、本日の会見に出席できなかった、女優でピアニストの松下奈緒によるビデオメッセージが紹介された。松下は「今回のフェスは野外でクラシック音楽を楽しめる、夢のような祭典。当日は、総合司会としてイベントを進行させていただくほか、素敵な皆様と一緒にピアノを演奏させていただく。会場で皆さんとお会いできるのを楽しみにしている」と語った。

本日の登壇者として、フェスに出演するLE VELVETS(ル ベルベッツ)、反田恭平、宮本笑里、NAOTO、上野耕平、STAND UP! ORCHESTRAが次々と紹介された。続いて、主催側を代表して株式会社イープラスの代表取締役会長・橋本行秀が挨拶。

橋本は「『クラシックには興味があるが敷居が高い』という声をよく聞くが、我々は、クラシックがこれからの成長の可能性を秘めているジャンルだと常々考えている。昨年、横浜の赤レンガ倉庫で行われていた或る音楽フェスに感激した。ここでクラシックの野外フェスができたらどんなに素晴らしいだろうと思った」と開催に至った思いを話した。

株式会社イープラス 代表取締役会長 橋本行秀

株式会社イープラス 代表取締役会長 橋本行秀

そして「企画と会場について交渉を重ね、野外で楽しむクラシック音楽フェスが実現できた。プレッシャーとともに嬉しく思っている。ぜひ、恒例でできるようなイベントにしたい」と意気込みを語った。

さらに司会者より、3つのステージでおよそ3万人規模の野外音楽フェスティバルとなる今回のフェスの概要が説明された。

続いて、各登壇者がそれぞれの思いを語った。

サクソフォン奏者の上野耕平は「今回は三つのステージに出させてもらう。一つは僕がやっている吹奏楽団『ぱんだウインドオーケストラ』。お子様やご家族の皆さんに入り口として親しんでもらえるジブリの音楽を担当する。二つ目は三浦一馬さんをはじめとする皆さんと一緒にタンゴのステージで、大人のサクソフォンの魅力を聞いていただければと思っている。もう一つは、オーケストラとの共演で、ビゼーの『カルメン』を題材にした曲のオーケストラ版を首都圏で初めて披露する。華やかで楽しいステージになると思う。いろんなステージが用意されているので、足を運んでいただき、ぜひクラシックを一緒に楽しんでいただきたい」と話した。

上野耕平

上野耕平

ヴァイオリニストのNAOTOは「普段ポップスというジャンルでバイオリンを弾いているが、クラシックというジャンルを勉強したからこそ今があると思っている。もちろん、クラシック音楽は大好きで小さい頃から弾いていたので、このような素敵な野外フェスが行われるのは、嬉しいこと。野外フェスは、皆さんそれぞれに色々な楽しみ方を持っていると思う。僕がみなさんを盛り上げて、クラシックも、ポップスも何ら変わらないんだ、音楽として楽しんでいいんだ、と思えるようにしたい。楽しい一日にできたらなと思う」と語った。

NAOTO

NAOTO

ヴァイオリニストの宮本笑里は「このようなフェスティバルに参加することが、とても楽しみ。小さい頃にヨーロッパに住んでいたが、その時に感じていたのが、誰も皆、クラシック音楽に抵抗なく、日常的に聴かれていたということ。日本ではまだクラシック音楽に堅いイメージを持たれている方が多いと実感しているが、だからこそ、このようなフェスティバルは本当に素晴らしいと思っている。小さな子供たちも遊びながら聴けるフェスティバルは贅沢だなと思う。これをきっかけに皆がクラシック音楽を大好きになってほしいと思うし、これまで知らなかったアーティストや楽曲に出会ってほしい」と述べた。

宮本笑里

宮本笑里

ピアニストの反田恭平は「今の僕があるのはオーケストラとの出会いがあったからだと思っている。ピアノ・コンチェルトも弾くので、楽しみにしていただきたい。総勢3万人ほどのお客様を収容できるとのことだが、本当に3万人来たら大きなことだと思う。新しいクラシックの時代が来るのではないか」

反田恭平

反田恭平

ヴォーカル・グループ、LE VELVETSの佐賀龍彦はグループを代表して「今回のイベントは楽しさが半端ないものになりそうだと思う。僕たち自身、クラシックをポップスのフィールドに落としながら活動している。こういうフェスがずっと欲しかったので、参加させていただけることをとても楽しみにしている。クラシックは敷居が高いという声はよく聞こえてくるが、実は生活の中にもクラシックの楽曲が溶け込んでいる。クラシックは、どんな人でも受け入れられて、どんな人でも楽しめる力を持っている」と話した。そして、LE VELVETSとして意気込みを示したいとして、ベートーヴェン作曲の「歓びの歌」をグループの四人がアカペラで歌うサプライズもあった。

LE VELVETS

LE VELVETS

最後に、STAND UP! ORCHESTRA代表の柳原史佳は「私たちは結成してまもないが、クラシック音楽界を盛り上げていこうと頑張っている。今回皆さんと共演できることや、テーマ曲をまたステージで披露させていただくこともとても楽しみ。関西ではすでに公演をしたが、関東では9月23日のこのフェスが初のお披露目となる。頑張りますのでよろしくお願いします」と述べた。

柳原史佳(STAND UP! ORCHESTRA)

柳原史佳(STAND UP! ORCHESTRA)

続いて、質疑応答の一部をお伝えする。

ーー今回のフェスで楽しみにしていることや心配なことは?

上野耕平 心配していることは特にありません。楽しみにしているのは、お酒飲みながら、寝転がりながら、一番リラックスした形で音楽を聞いていただけること。家のリビングにいるかのように、あのリラックス感で、生の演奏で楽しめるのはなかなかないなと思う。むしろ僕も聞きたいぐらいです。

NAOTO 楽しみにしていることは、もちろん自分がライブをすることもありますが、こんなに素晴らしいアーティストたちが一堂に会する機会はなかなかないので、お客さんとして、色々なステージを見に行けるのは楽しみです。心配していることは、あまりないけれど、あえて言うならば海が近いので、汽笛が鳴った時にそれに負けないよう、音量に注意しないといけないと思っています(笑)。

宮本笑里 贅沢な素晴らしいアーティストの皆様がいらっしゃるので、私自身も時間があれば、聴衆の一人として、寝そべって一緒に音楽を楽しみたいと思います。少し心配なのは、もともとヴァイオリンは野外演奏に強いものはないので、今回どういった楽器を野外演奏用に使おうか、考えています。

反田恭平 個人的には青島広志さんと久しぶりにお会いできることが楽しみ。12年前お会いした時は番組の収録で、青島先生はモーツァルトの仮装をしていた。今回も同じ仮装だったら、フォトジェニックですよね(笑)。心配なのは天気ですが、自分は晴れ男なので、大丈夫だと思います。心から楽しみにしています。

LE LELVETS 佐藤隆紀 野外で歌うと気持ちいいんですよ。そしてお酒の入ったお客様はさらに盛り上がると思いますので、皆さんと一緒に口ずさんだりして、一つの空気を作ったりしていけたらなと思います。心配なのは、僕は美白なので、日焼けしないようにしっかりと対策をしたいと思います(笑)。

LE LELVETS 佐藤隆紀

LE LELVETS 佐藤隆紀

LE LELVETS 日野真一郎 これだけ多くのジャンルが集まって、いろんな音楽を聴けることが楽しみです。唯一心配していることは僕たちはビールが飲めるのかなということですが(笑)、終わった後に飲みます。

LE LELVETS 日野真一郎

LE LELVETS 日野真一郎

LE LELVETS 佐賀龍彦 心配なのはやはり天候ですが、僕たちはこれまで野外ステージに何度か立って、雨が降ったことことはありません。僕たちがいる限り、当日の天気予報は晴れなので、心配していません。今からワクワクしますが、このフェスを通じて、新しい趣味の引き出しが増える人がいたりとか、家族の人が同じものを見て聴いて楽しんでくれたりとか、付き合う前の男女が音楽を聴いて愛が芽生えたりとか、それが客席で起こればいいなと思います。

LE LELVETS 佐賀龍彦

LE LELVETS 佐賀龍彦

LE LELVETS 宮原浩暢 やはり心配しているのは天気ですが、野外で歌うと、急に晴れたりするので、僕たちがいれば大丈夫かなと思います。楽しみにしていることは、飲みながら、外の景色と風を感じながら、ゆったりと優雅な気分でクラシックを聴くことで、今までクラシックの敷居が高いなと思っていた方々が、クラシックって楽しいなって思ってもらうようになることですね。そしてお客様が笑顔を見られたら最高だなと思います。

LE LELVETS 宮原浩暢

LE LELVETS 宮原浩暢

柳原史佳 天気は心配だが、私も今まで修学旅行などで全て晴れだったので、大丈夫です。楽しみなことは、grass stageがあると聞いたのですが、個人的に芝生が好きなので、裸足になって寝転びながら、いい音楽を聴くことです。わたし自身、演奏はしますが、一人の客として色々な演奏を聴けたらいいなと思います。

柳原史佳(STAND UP! ORCHESTRA)

柳原史佳(STAND UP! ORCHESTRA)

……その他、横浜赤レンガ倉庫や横浜の印象についてや、各出演者が音楽を始めたきっかけなどが質問され、場内は大いに盛り上がった。

『イープラス Presents STAND UP! CLASSIC FESTIVAL’18』は、2018年9月23日(日)午前10:30~午後8:30に、横浜赤レンガ倉庫の特設会場で開催される。チケットはイープラス他で販売中。詳細は公式サイトにて。

また同フェスのプレイベントとして『STAND UP! CLASSIC FESTIVAL SPECIAL WEEK ~LIVING ROOM CLASSIC vol.1~』が2018年7月2日(月)~7月5日(木)の四夜連続、eplus LIVING ROOM CAFE & DININGにて開催される(各日19:30開演)。

取材・文=五月女菜穂  写真撮影=岩間辰徳

“スタクラフェス” 制作発表記者会見、『A3!』ゲネプロなど【6/29(金)-7/2(月)のオススメ舞台・クラシック記事】

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SPICE・6/29(金)〜7/2(月)オススメの舞台・クラシック記事

 


↓記事はこちらをチェック↓
▼『STAND UP! CLASSIC FESTIVAL 2018』(略称 “スタクラフェス” )制作発表記者会見レポート
https://spice.eplus.jp/articles/196321

▼MANKAI笑顔の舞台「MANKAI STAGE『A3!』~SPRING & SUMMER 2018~」開幕ゲネプロフォトレポート
https://spice.eplus.jp/articles/195882

▼浦井健治「こんなに純粋なラブ・ストーリーに挑むのは初めて」『ゴースト』インタビュー
https://spice.eplus.jp/articles/193833

▼ミュージカル『オペラ座の怪人~ケン・ヒル版~』オーウェン=ジョーンズ×遼河はるひが対談
https://spice.eplus.jp/articles/195678

▼ブラス・エンターテインメント『ワンピース音宴~イーストブルー編~』製作発表記者会見を開催!
https://spice.eplus.jp/articles/195798

▼異才フィリップ・ドゥクフレに直撃! 全国三都市で話題作『新作短編集(2017)』を上演
https://spice.eplus.jp/articles/195142

▽そのほかの記事はこちらから▽
舞台:http://spice.eplus.jp/articles/play
クラシック:https://spice.eplus.jp/articles/classic

東京バレエ団『白鳥の湖』を地方3都市で上演 ブルメイステル版は「ドラマティックで見応えがある」

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東京バレエ団によるブルメイステル版『白鳥の湖』が2018年6月29日~7月1日に上野・東京文化会館にて上演され、盛況のうちに幕を閉じた。 7月4日からは山口市民会館(山口県)、 島根県芸術文化センター「グラントワ」(島根県)、 倉吉未来中心(鳥取県)での初公演が控えている。

“日本の生んだ世界のバレエ団”として国内外で高く評価されている東京バレエ団が、総力を挙げて上演するブルメイステル版『白鳥の湖』は、ロシアの振付家ウラジーミル・ブルメイステルが、チャイコフスキーの原曲にたちかえって再構成したもの。バレエを初めて観る人にもストーリーが伝わるように物語に一貫性をもたせ、ドラマティックな演出で1953年にモスクワ音楽劇場で初演された。最大の見せ場である第3幕にはスペイン、ハンガリー、ポーランドなど各国の民族舞踊の踊り手が次々に登場し、悪魔ロットバルトの娘オディール(黒鳥)と一緒に王子を眩惑する。誰もがその名を知る三大バレエ『白鳥の湖』でありながら、まだ見ぬブルメイステル版は、息もつかせぬドキドキハラハラとさせる展開が最大の魅力だ。

東京バレエ団 ブルメイステル版『白鳥の湖』

東京バレエ団 ブルメイステル版『白鳥の湖』

今回、三都市でこのブルメイステル版を上演する東京バレエ団は、フランスのパリ・オペラ座をはじめ、イタリアのミラノ・スカラ座など海外の著名な歌劇場で現在までに761回もの海外公演を行い、日本の芸術団体としては最多の海外公演数を数える日本を代表するバレエ団の一つ。クラシックバレエの古典作品から、現代振付家の名作まで幅広いレパートリーを誇る。その中でも、同作は芸術監督の斎藤友佳理が2015年に就任して最初に手掛けた、特に思い入れの強い作品。上演にあたり、200点以上の衣裳をロシアにて新製作したと言う。

東京バレエ団 ブルメイステル版『白鳥の湖』

東京バレエ団 ブルメイステル版『白鳥の湖』

7月6日、島根県芸術文化センター「グラントワ」公演にて主演を務める上野水香は「ブルメイステル版はとてもドラマティックで見応えのあるバージョン、きっと皆さまにお楽しみいただけると思います」とコメント。王子役の柄本弾は「東京バレエ団の『白鳥の湖』は世界でもトップクラスといわれる美しい群舞と、ガラリと雰囲気が変わって迫力ある踊りが次々と展開される第3幕が大きな見どころ。ダンサーによって演技や表現が全く違うので、劇場でそれぞれのダンサーの“色”を感じてもらえたら」とコメントしている。 

東京バレエ団 ブルメイステル版『白鳥の湖』

東京バレエ団 ブルメイステル版『白鳥の湖』

鳥取公演に向けての団員たちの気持ちも熱い。2016年12月、鳥取県中部地震の影響により『くるみ割り人形』の公演が中止となったからだ。主演を務める川島麻実子は「前回実現できなかった公演の分も心を込めて踊る」と語り、王子役の秋元康臣は「この作品で王子は真実と偽りの愛の間で苦しむがその過程をしっかりと踊りで表現したい」と抱負を語っている。 

この他、7月4日の山口市民会館での公演には、4月にプリンシパル(最高位ダンサー)に昇格したばかりの沖香菜子と宮川新大のフレッシュなコンビが主演を務め注目を集めている。


 

国際教育音楽祭「ミュージック・マスターズ・コース・ジャパン ヨコハマ2018」開幕。フィナーレは、猿谷紀郎委嘱新作やバルトークをオーケストラで

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若手クラシック奏者を日本で育成する国際教育音楽祭「ミュージック・マスターズ・コース・ジャパン ヨコハマ」=MMCJが、6月28日から横浜みなとみらいホールで始まった。

指揮者の大友直人(群馬交響楽団音楽監督、京都市交響楽団桂冠指揮者)がアラン・ギルバート(元ニューヨーク・フィルハーモニック音楽監督、東京都交響楽団首席客演指揮者)と01年に千葉県木更津市で始め、11年からは拠点を横浜に移し、今日に至っている。毎年6~7月に、オーディションにパスした20人余の若い器楽奏者を奨学生として受け入れ、世界的に活躍している約10人の音楽家とともに約3週間研鑽を積み、コンサートで成果を発表する。

堅い信念で続ける大友直人。「他の先生の教え方や考え方と直に接することができ、教える自分にとってもいい勉強になる」という (c)Rowland Kirishima

堅い信念で続ける大友直人。「他の先生の教え方や考え方と直に接することができ、教える自分にとってもいい勉強になる」という (c)Rowland Kirishima

大友はかねてからこんな思いを抱いていた。
「クラシック音楽はヨーロッパが源流ですが、もはや世界に普及し、日本も含め各国に優秀な演奏家がいます。そんな中、日本は70年代以降、海外から有名なアーティストが稼ぎに来る国際的市場となり、東京では毎晩、複数のホールで当たり前にコンサートが開かれているにもかかわらず、海外ではこの事実が認知されていません。また、日本人奏者は海外で学んでキャリアを積み、ステータスを得ることに懸命で、次代の担い手を世界から集めて、日本で育成しようという発想は無いに等しい、この状態を変えなければ・・・」

 大友は今から30年前、米国の「タングルウッド音楽祭」でギルバートと構想を語り合い、意気投合。年月をかけて実現させ、途切れることなく続けて18年目を迎えた。次世代教育でクラシックシーンのいい土壌を作り、世界をリードする意識を持って質の高い音楽を発信することで「日本発の音楽文化を世界へ!」という壮大なプロジェクトだ。すでに修了生は約500人に及び、世界各地で活躍するまでになった。

講師を囲んで、概ね朝9時から夜8時頃までハードなレッスン。A.ギルバート(右)とクラリネット講師、ヴィセンテ・アルベローラ  (c)T.Tairadate

講師を囲んで、概ね朝9時から夜8時頃までハードなレッスン。A.ギルバート(右)とクラリネット講師、ヴィセンテ・アルベローラ (c)T.Tairadate

審査にパスさえすればどの国の誰でも受講できるように、MMCJの受講費、交通費、宿泊費、食費は主催者負担。講師と受講生が寝食をともにする合宿方式で、音楽に対する理解力、演奏力アップはもとより、日本文化を体験したり交流パーティーなど、国際感覚も育むカリキュラムが組まれている。

 今年は、日本、アメリカ、フランス、イタリア、韓国など9カ国から21人の駿才が参加。弦楽器は四重奏、木管楽器は五重奏を徹底的に学び、さらに全員オーケストラの講習も受ける。英語による会話で国際感覚を磨きながら、言葉を超えたコミュニケーション力も発揮して、質の高い密なアンサンブルを仕上げていく。成果発表の室内楽コンサート(7/10)の他に、無料のロビーコンサート(7/6、9)も行う。

受講生による室内楽コンサート。弦楽器は四重奏、管楽器は五重奏を披露する。曲目は当日のお楽しみ! (c)K.MIURA

受講生による室内楽コンサート。弦楽器は四重奏、管楽器は五重奏を披露する。曲目は当日のお楽しみ! (c)K.MIURA

受講生による、無料のロビーコンサート。これは、ホールの近くにある結婚式場での木管五重奏 (c)T.Tairadate

受講生による、無料のロビーコンサート。これは、ホールの近くにある結婚式場での木管五重奏 (c)T.Tairadate

また、講師陣による「ガラ・コンサート」もある(7/5)。今年は、リヒャルト・シュトラウスやドヴォルザークの弦楽六重奏などを用意している。大友が「世界最高水準のアンサンブル」と太鼓判を押す、知る人ぞ知る公演だ。

締めくくりのオーケストラ・コンサートでは、講師や有志参加のOB、OGらとともに、現代作曲家・猿谷紀郎の委嘱新作やバルトークの晩年の大作「管弦楽のための協奏曲」などを演奏する(7/15横浜みなとみらいホール、7/16東京・紀尾井ホール)。国籍、人種、年齢などを超えた大編成の楽団で、圧巻のフィナーレを飾る。

文=原納暢子

感性を磨いたり、コミュニケーション力を身につけたり、最先端のワークショップが500円! ~東京文化会館と連動施設で~

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もうすぐ夏休み。各地のホールや楽団などで、音楽ワークショップが盛んに開かれる。上野の東京文化会館が、ポルトガルのポルトにある音楽施設、カーザ・ダ・ムジカ(以下、カーザ)との連携企画による「ミュージック・ワークショップ・フェスタ<夏>」を、7月21日から北区の北とぴあ、北区滝野川会館と3館連動で開催する。

カーザは、「音楽は芸術であると同時に、人々の心の豊かさを育むもの」というポリシーのもと、あらゆる人が音楽鑑賞だけではなく心豊かになる音楽体験ができる教育プログラムを展開する施設として、欧州で注目されている。そんなカーザから5人のワークショップ・リーダーを迎え、ジャンルを超えた音楽の楽しさ、創造性や協調性を育んでいく。

キッチン道具が楽器に!? どんな料理ができるのかな「リズミカル・キッチン」

キッチン道具が楽器に!? どんな料理ができるのかな「リズミカル・キッチン」

例えば、鍋や食器などのキッチン用品を楽器に見立てておいしいリズムの料理を作ったり、元気なコオロギに扮したワークショップ・リーダーと冒険しながら自然の音を音楽にする面白さを体感したり、はたまた参加者全員が全身で歌をエンジョイする合唱団になったり・・・。内容はもとより、ワークショップ・リーダーの受講者とのコミュニケーションや臨機応変な対応などから学ぶことも多く、楽しく盛り上がる。

「プログラムにもよりますが、曲のアナリーゼや勉強ではなく、音楽がベースにあって身体を動かしたり、演奏に参加したりする中で、表現の楽しさを体感したり、コミュニケーション力を高めたりできるプログラムになっています」と、事業企画課の里神大輔さん。

  6~18カ月といったように対象年齢を絞り込んだプログラムもあれば、小学生から大人まで誰もが参加できるものもある。バリエーション豊かで、工夫を凝らした興味深い内容なので、子供の成長に合わせて親子で参加するリピーターも多いそうだ。

日本語を使わないでコミュニケーションする「GO! ワイルド!」

日本語を使わないでコミュニケーションする「GO! ワイルド!」

音楽に合わせて忍者の修行にチャレンジする「めざせ! おんがく忍者!」

音楽に合わせて忍者の修行にチャレンジする「めざせ! おんがく忍者!」

この「ミュージック・ワークショップ」は、東京文化会館が最先端の教育普及活動を行っている海外の劇場とともに実施する教育プログラムの一環として、2013年にスタートした。カーザのワークショップに併せ、全国から希望者を募って東京文化会館ワークショップ・リーダーの育成研修も行っている。オリジナルのワークショップを創作し、アウトリーチなどで場数も踏んで完成させ、複数のオリジナル作品が人気を呼ぶまでになった。21日の「GO! ワイルド!」、27日の「めざせ! おんがく忍者!」をはじめプログラムの半数近くは、東京文化会館ワークショップ・リーダーによる作品だ。24日の「はじめましてクラシック~クラリネット&ピアノ~」は、参加型コンサートの新作である。

自分では考えつきそうもない「音楽の楽しみ方」を知得したり、今まで気づかなかった「音楽の魅力」を感じたりできるワークショップ。いろんな音楽の世界へ通じる扉が開けそうなチャンスを、たったの500円で手に入れられるとは! 

アフリカの音楽ジャングルで、ライオンと友達になれるかな?「ライオン・ビート」

アフリカの音楽ジャングルで、ライオンと友達になれるかな?「ライオン・ビート」

参加は申し込み順で、定員になり次第締め切る。もし満員でも、このワークショップは年間を通じて都内の施設と連動開催しているので、こまめにホームページをチェックするといい。8月11日には「スペース・トラベル」と題する新作(3~6歳対象)を東京文化会館で、8月25日にはパルテノン多摩でのワークショップが予定されている。

文=原納暢子

PMF2018が7月7日より札幌で開幕、自然の中でオーケストラを楽しめる人気の「ピクニックコンサート」チケットを読者プレゼント

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今年(2018年)も、7月7日(土)からPMF(パシフィック・ミュージック・フェスティバル)が北海道・札幌市を中心に開催される。札幌コンサートホールKitaraなどの本格的なコンサートホール、札幌芸術の森・野外ステージ、さらには札幌駅のコンコースやさっぽろ地下街など街中のあらゆる場所で楽しむカジュアルな演奏会など、複数会場で約40公演が8月1日(水)まで展開される

PMFは、20世紀を代表する指揮者にして作曲家だったレナード・バーンスタイン(1918~1990)の提唱により、彼の最晩年1990年に札幌で創設された国際教育音楽祭だ。音楽教育・人材育成という立場から社会に貢献するとともにクラシック音楽の普及と発展を事業の目的とし、タングルウッド音楽祭、シュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭とともに、世界三大教育音楽祭のひとつに数えられている。これまで四半世紀にわたり、世界中に延べ3,400人以上の優秀な音楽家を輩出してきた。2015年からは、指揮者のワレリー・ゲルギエフが芸術監督を務めている。なお、創設者のバーンスタインは生誕100年となる今年、世界各地で彼を称える記念イベントが多数開催され、改めて高い注目を集めている。

ときに、音楽祭の中心はやはりPMFオーケストラである。国際オーディションで選抜される18歳から29歳、国籍も様々な約100人の若手音楽家で編成するひと夏限りの楽団である。約1ヶ月間、札幌で超一流のアーティストたちからコーチングを受け、彼らとの共演により磨かれた刺激的なサウンドを響かせる。

そのPMFオーケストラの出演する人気プログラムの一つが、野外での「ピクニックコンサート」である。PMF2018では、芝生の客席が広がり開放感溢れる札幌芸術の森・野外ステージ<レナード・バーンスタイン・メモリアル・ステージ>において、7月28日(土)に開催される。13:00より第一部として千歳ジュニアオーケストラによる演奏、14:00からの第二部にPMFオーケストラのメンバーたちが登場し、生誕100年のバーンスタインの音楽「ダンス組曲」「ピアノ三重奏曲 」や、ワーグナーの「ジークフリート牧歌 WWV 103」、ドビュッシー「神聖な舞曲と世俗的な舞曲」、PMFヴォーカル・アカデミーによるオペラ・アリア集が演奏される。さらに第三部では大編成PMFオーケストラ演奏会が16:00より始まり、クリスチャン・ナップ指揮によるマーラー「交響曲 第7番 ホ短調」でコンサートが締めくくられる。終演は17:30頃を予定している。

爽やかな札幌の夏を満喫しながら、芝生の上で小さなお子様とも一緒に楽しめ、ピクニック気分でリラックスしながら本格的な音楽を一日中楽しめる。これこそが、バーンスタインの夢見ていた光景だったという。その心地よさはクラシック音楽マニアだけでなく、多くの人々に味わってほしい。

そこでSPICEでは、この「ピクニックコンサート」の芝生自由席(2,000 円)のペア・チケット(2名様有効)を2組、読者プレゼントいたします。応募要項は下記参照のこと。


佐藤美枝子(ソプラノ)が語る20年の軌跡~チャイコフスキー国際コンクール優勝20周年記念リサイタルに向けて

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日本の声楽界を代表するプリマドンナ、佐藤美枝子。華麗で技巧的なコロラトゥーラ・ソプラノとしてのみならず、深い表現力を求められる役までこなす実力派歌手として、確かな存在感を示してきた。ソプラノにとっての究極の役柄とも言うべき、ドニゼッティ≪ランメルモールのルチア≫のタイトルロールは、彼女の当たり役として知られているが、今年2月の≪夕鶴≫で聞かせた、豊かな経験に裏打ちされた趣き深い歌声は記憶に新しい。

彼女が、世界の檜舞台に登場するきっかけとなったのが、1998年のチャイコフスキー国際コンクールである。ロシアや欧州各国から実力者が集う声楽部門で、日本人として初めて優勝を飾った。2018年は、快挙から20周年を数える節目の年。それを記念した単独リサイタルが10月1日、紀尾井ホール(東京)で開催される。ベルカントの難曲は勿論、チャイコフスキーの歌曲、さらには≪ノルマ≫といった今後のレパートリーへの展望を示すかのような曲を揃えた充実のプログラム。リサイタルへの意気込みとこれまで歩んできた20年を佐藤に訊いた。

チャイコフスキー、ベルカント、そして「挑戦」へ

ーーまず、コンクール優勝20周年記念リサイタルを控えた今の心境をお聞かせください。

チャイコフスキー国際コンクールで1位を頂いたことがきっかけとなり、名前を知って頂くと同時に、多くの舞台に恵まれました。とても感謝しています。あっという間の20年間でしたが、「もっとうまくなりたい」、「コンクールの名に恥じない歌手でありたい」という気持ちから日々の精進に励んできました。一つの区切りとして、この間の成長と進化を皆さんに聴いて頂きたいと思っています。

ーー今回のリサイタル、幕開けは、やはりチャイコフスキー作品ですね。

ええ。記念リサイタルですので、チャイコフスキーに敬意を払いたいと思いました。前半は、全てチャイコフスキーの歌曲で固めています。

ーー数あるチャイコフスキー作品の中から、どのようなところを意識して選曲されたのでしょうか。

子どものために書かれた、語りかけるような作品や子守歌、主人公の内面を吐露する歌、オリエンタルな雰囲気が漂うものなど。作品のもつ多彩な色を意識しつつ、今の自分の声で表現できるであろう作品を選びました。

中でも、≪狂おしい夜々≫と≪和解≫、≪私は野の草ではなかったか≫の3曲には、音の厚みがあります。私のレパートリーではないと思われるくらい。チャイコフスキーが自ら求めた音楽もドラマティックなものだったと思っています。私にとっては少し重いかもしれない、こうした作品に、培ってきた表現力とテクニックで挑戦したいと思っています。

佐藤美枝子

佐藤美枝子

ーーチャイコフスキーの歌曲の魅力は、どのようなところにあるのでしょうか。

以前、『チャイコフスキー歌曲集』、『チャイコフスキー歌曲集II』(いずれもビクターエンタテインメント)というCDを出させて頂きました。100余りある全歌曲から約70作品の楽譜を入手し、選り抜いた曲を歌い込んでいく内に、全ての曲が大好きになっていったのです。彼のバレエ音楽やオペラ作品が、観客を魅了する音楽性を兼ね備えているように、歌曲にも実に美しいメロディーラインがあります。それでいて、歌詞に応じて、全く違った音楽が描き出されている。そういった多彩さと曲想の豊かさが魅力ですね。

ーーリサイタルの後半には、佐藤さんの本領ともいえるオペラ・アリアが並んでいます。

後半は、ベルカント唱法に則った私のレパートリーの数々。その中で、ベッリーニ≪ノルマ≫からの<清らかな女神を>と、チャイコフスキー≪エフゲニー・オネーギン≫からのタチヤーナのアリアは、新しい挑戦です。この2月に、≪夕鶴≫で、つう役を歌わせて頂き、少し重めのレパートリーを観客の皆さんに聴いていただけるようになってきたと確信できました。タチヤーナのアリアは、私のレパートリーではありませんでしたが、私なりのタチヤーナをお聴かせできると思っています。

ーー伴奏を務めるのは、ピアニストの河原忠之さん。長年、共演されてきましたね。彼の演奏の魅力はどんなところでしょうか。

オーケストラのようにピアノを奏でて下さいます。私の音楽や感覚、表現したいものの全てを察知しつつ、自身の音楽と融合させて作品を作ってくださるようなピアニストは今のところ彼だけ。絶対的な信頼を寄せています。

レパートリーを拡大していくこと

ーー今、改めて、20年前のコンクールを振り返られていかがですか。

あの時は、五島記念文化財団からの奨学金を得て、イタリア留学中でした。とても有難く感じていて、賞や大きな舞台に立つといった目に見える形で恩返しをしたいと思っていました。やっとのことで恩師から国際コンクールを受けてよいとの許しを頂きましたが、年齢制限があってチャイコフスキー国際コンクールしか受けられなかったのです。

ーーコンクールは、精神的にもタフなものだったのではないでしょうか。

初めての国際コンクールでしたが、「コンクールはどんな感じ?」と、丁度、モスクワに留学していた後輩に聞いたら、「1次で落ちると思っていかないとダメ」と言われて……肩の力が抜けました。ですから、まさか自分が本選の舞台に立つなんて思っていませんでした!

佐藤美枝子

佐藤美枝子

本選では、ルチアと、急遽、指定されたリムスキー=コルサコフの作品を歌いました。リムスキー=コルサコフの作品は全く初めてでしたが、ロシア人の公式伴奏者の方が、つきっきりでピアノを弾きながら、音楽と言葉を教えて下さいました。そして、ホテルに帰って、ひたすら書きながら暗譜したのを覚えています。

ーー今回のリサイタルでは、20年前のコンクールでも歌われたチャイコフスキー≪子守歌≫に加えて、≪ラクメ≫と≪ルチア≫も披露されます。そして、ご自身が「挑戦」と語る曲も含まれていますね。今後は、こういった重い役柄へとレパートリーを広げていかれるのでしょうか。

レパートリーを拡大していくのに一番良い時期というものがあります。それを過ぎると、出来ないものは出来ない。今、私の声と年齢は、レパートリーの拡大に相応しい段階へと差し掛かっていると思います。声の厚みが増して、上の音域が出なくなったからレパートリーを変更するという訳ではありません。グルベローヴァやデヴィーアは、70歳を超えた今でも常に自分のレパートリーは確固たるところで歌えていますよね。自分のレパートリーを維持しながら、今の年齢で歌えるものへと広げていきたいということです。「進化」は、そうでなければいけません。だから、今回のプログラムにも、これまで歌ってきたレパートリーと、挑戦するレパートリーの両方を入れました。

ーーこれから歌っていきたいオペラを教えていただけますか。

≪ラクメ≫の<花の二重唱>や<鐘の歌>は良く耳にしますが、全幕上演は、日本では殆どされてきませんでした。とても魅力的な作品ですので、全幕を歌ってみたいですね。また、喜劇的な要素のあるドニゼッティ≪連帯の娘≫は、歌手が揃わないと難しいかも知れませんが、歌ってみたい作品のひとつです。

自分自身のレパートリーについて言えば、≪ノルマ≫や≪アンナ・ボレーナ≫、≪ロベルト・デヴリュー≫。こうした作品を上演する機会があれば、是非、挑戦してみたいと思っています。

ーー最後に、リサイタルを楽しみにされているお客さまへのメッセージをお願いします。

私自身のリサイタルは、本当に久しぶりとなります。舞台となる紀尾井ホールは、デビュー・リサイタルをさせていただいた思い出のホールでもあります。あの時は台風で足元が悪いなか、本当に沢山の方がいらして下さいました。その時に来て下さったお客様には、私の成長を見て頂きたいと思っています。また、オペラで私の声を聴いて下さっている皆様にも足を運んで頂きたいですね。

20年は本当にあっという間。でも、濃い20年間でした。私がどう過ごしてきたのかを聴いていただく良い機会だと思います。今の自分が出せる全てを聴いて頂き、お客様に喜んで頂けたら嬉しいですね。

佐藤美枝子

佐藤美枝子

取材・文=大野はな恵 撮影=荒川 潤

松坂桃李『マクガワン・トリロジー』、ミュージカル『エビータ』など【7/3(火)〜5(木)のオススメ舞台・クラシック記事】

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SPICE・7/3(火)〜5(木)オススメの舞台・クラシック記事


 

↓記事はこちらをチェック↓
▼松坂桃李が人間の狂気を全身から滲ませる 舞台『マクガワン・トリロジー』稽古場取材
https://spice.eplus.jp/articles/194973

▼【動画あり】傑作ミュージカル『エビータ』オリジナル演出版ついに開幕! メディアコールレポート
https://spice.eplus.jp/articles/196767

▼ISSA(DAPUMP)がフック船長を演じる「皆さんの思っている以上に返す」~38年目のミュージカル『ピーターパン』制作発表 
https://spice.eplus.jp/articles/196795

▼KERA・MAPの新作公演『修道女たち』、2018年秋上演
https://spice.eplus.jp/articles/196304

▼二つの『HIGH SCHOOL MUSICAL』今夏に相次いで上演、7月=山田和也演出版、8月=角川裕明演出版
https://spice.eplus.jp/articles/196681

▼東京バレエ団『白鳥の湖』を地方3都市で上演 ブルメイステル版は「ドラマティックで見応えがある」
https://spice.eplus.jp/articles/196528


▽そのほかの記事はこちらから▽
舞台:https://spice.eplus.jp/articles/play
クラシック:https://spice.eplus.jp/articles/classic

 

五嶋龍リサイタル2018ツアー“忘却にして永遠に刻まれる時”への期待 by 山田治生

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五嶋龍は、2018年に入って、ますます活躍の場を広げている。1月には、NHK交響楽団の定期公演にデビューし、今年が生誕100周年に当たるバーンスタインの「セレナード(プラトンの『饗宴』による)」を弾いた(指揮は広上淳一)。バーンスタインの「セレナード」といえば、姉の五嶋みどりが1986年タングルウッド音楽祭でのバーンスタイン自身が指揮するボストン交響楽団との共演で2回、弦を切りながら演奏を続け、そのエピソードがアメリカの教科書にも載ったといわれる作品。N響デビューに際し、力が入ってしまいそうな曲だが、このときの五嶋龍の演奏では、力まない美音が特に印象に残った。そして、N響を相手に物怖じせず、ときにはリードすることさえあった。さすがに幼い時からオーケストラと共演してきた天性のソリストである。そして、この3月には、生まれ故郷ニューヨークを代表する名門オーケストラ、ニューヨーク・フィルハーモニックのアジア・ツアー(指揮はヤープ・ヴァン・ズヴェーデン)に帯同。メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲を弾いて、好評を博した。

2018年のリサイタル・ツアーでは、今年が没後100周年にあたるドビュッシーの「ヴァイオリンとピアノのためのソナタ」を取り上げるのが特に楽しみである。ドビュッシーは、フランス近代音楽を代表する作曲家であり、彼自身は印象主義と呼ばれるのを嫌っていたといわれているが、印象主義音楽の開拓者でもあった。1917年に書かれたヴァイオリン・ソナタは、最晩年のドビュッシーが完成させた最後の作品。微妙なニュアンスと色彩に富む傑作である。五嶋龍の美音が最も生かされる作品といってもよいだろう。近年は、フランク、ショーソン、サン=サーンスなど、フランス音楽にも積極的に取り組んでいる五嶋龍だけに、ドビュッシーのメモリアル・イヤーを鮮やかに飾ってくれるに違いない。

もう一つのメイン曲というべき、シューマンの「ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第2番」は、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のコンサートマスターを務め、公私にわたってシューマンをサポートしたフェルディナント・ダーフィトの長年の友情に報いるため、1851年に書かれた、シューマンの晩年の曲である。シューマンらしい暗い情熱が溢れるロマンティックな作品。かなり深刻で、気軽に聴ける曲ではないかもしれない。でも五嶋龍はあえてこのソナタを取り上げる。彼は、4年前にベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第9番「クロイツェル」を選んだときに、「クラシックをあまり聴かない人には共感しにくいのかもしれません。それをいかにわかりやすくプレゼンテーションするかが、チャレンジですね。それができれば、多くの人々にクラシックの良さがわかってもらえると思います。初めての方でも楽しめる演奏、そして、初めてでない方には深みを感じてもらえる説得力のある演奏。それが僕の目標です」と語っていたが、今回のシューマンのヴァイオリン・ソナタ第2番も五嶋龍にとっての大きなチャレンジとなるだろう。

また、イサン・ユン(尹伊桑)のヴァイオリン・ソナタにも注目だ。ユン(1917~95)は、韓国出身の20世紀を代表する作曲家。1960年代末、政治的な問題により捕らえられ、1971年に西ドイツに帰化するなど、過酷な人生を歩んできた。晩年はベルリン芸術大学の作曲科教授として数多くの弟子を輩出した。「ヴァイオリンとピアノのためのソナタ」は、1991年に作曲された、ユンの晩年の作品。確かに難解な曲ではあるが、よく聴くとヴァイオリンの歌謡性が活かされた魅力的な作品でもある。ヴァイオリンとピアノの対話が聴き手を飽きさせない。五嶋龍は、これまでも、ストラヴィンスキー、プロコフィエフ、バーンスタイン、武満徹などを取り上げ、クラシック音楽をそんなに聴かない人々にも近現代音楽を積極的にプレゼンテーションしてきた。今回のユンのヴァイオリン・ソナタでも、大きな成果をあげることだろう。

「忘却にして永遠に刻まれる時」というテーマはさまざまに解釈することができるであろう。忘却と永遠性とは真逆の概念。それらを結びつけるところに、五嶋龍のリサイタルの面白さがある。忘却されてしまいそうな作品を取り上げ、その永遠性を示すのが演奏家の務めであれば、永遠に残る傑作を消えていく時に解き放つのも演奏家の務め。時は、忘却をもたらすとともに永遠を刻む。ツアーのチケットは完売となっていたが、追加公演が決まり、7月7日発売となる。

五嶋龍ほど、聴衆とのコミュニケーションを切実に考えている音楽家はほとんどいない。彼は、コンサートで自分が上手く弾けたかどうかよりも、上手く聴衆に伝わったかを考えるヴァイオリニストである。五嶋龍は、今回、フランス、ドイツ、韓国というそれぞれに違ったバックグラウンドをもつ作曲家たちの作品を並べ、どれか1曲でも聴衆の思い出に残ればいいと願う。あまり聴き慣れない曲であっても、彼の1曲、1曲の演奏を聴けば、必ず何かメッセージを感じるに違いない。

作詞家・松本隆の詩世界を、若村麻由美、清塚信也、藤舎貴生の3人で表現する、リーディングライブ「風のコトダマⅡ」

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女優の若村麻由美が、作詞家・松本隆の歌詞を詩として朗読する「風のコトダマⅡ」が、能登演劇堂(石川県、7/15)、ビルボードライブ東京(7/21)、京都コンサートホールアンサンブルホールムラタ(7/24)の3カ所で開催される。16年に好評を得た「風のコトダマ」の第2弾で、朗読とともに「コトダマ=言霊」を引き出す音楽を奏でるのは、ピアニストの清塚信也と横笛奏者の藤舎貴生。松本も登場し、作詞秘話などを語る。

女優業と併行して、長年朗読に取り組んできた若村。パルコの朗読ライヴシリーズ「LOVE LETTERS」は90年代、NHKラジオでの金子みすゞ詩集の朗読は2003年にCD発売され、05年から取り組んでいる古典の『平家物語』は語り芝居も。今年は平清盛生誕900年にちなみ、「平家物語の夕べ」と題した国立能楽堂公演を先月終えたばかりだ。

第2弾公演に意欲を燃やす、若村

第2弾公演に意欲を燃やす、若村

「松本さんとの出会いは、横笛奏者で作曲家でもある藤舎さんが企画・プロデュースした12年発売のCD2枚組アルバム『幸魂奇魂』(さきみたま くしみたま)でした。これは、松本さんが『古事記』を現代語訳され、藤舎さんが邦楽オーケストラ曲として作曲。市川染五郎(現・松本幸四郎)さんと私で朗読し、日本レコード大賞企画賞を受賞しました。京都南座での初演は、史上初の大規模な邦楽オーケストラが圧巻でしたね」

松本は、慶應大学時代の69年に細野晴臣、大瀧詠一、鈴木茂とはっぴいえんどを結成し、ドラムと作詞を担当。「ロックは日本語で歌えない」と言われた時代に風穴を開け、作詞家に転じてからの活躍は周知のとおりで、太田裕美の「木綿のハンカチーフ」、寺尾聰の「ルビーの指輪」、松田聖子の「赤いスイートピー」をはじめヒット曲を長期にわたって連発。併行して、シューベルトの歌曲集『冬の旅』、日本神話『古事記』、能『隅田川』などを現代口語訳し、CD録音や公演をしている。

松本(左)とのトークでは、どんな話が飛び出すだろうか

松本(左)とのトークでは、どんな話が飛び出すだろうか

「その後、16年の正月に松本さんのコンサートにゲスト出演した際、リクエストされた『辻音楽師』(『冬の旅』より)の即興朗読を絶賛してくださって、その年の秋に、歌詞を詩として読むリーディングライブ『風のコトダマ』が実現したのです。何千もの曲から藤舎さんに絞り込んでもらった300曲を全て朗読して10数曲を選んでいったとき、松本さんは“詩人”であると確信しました。曲を離れて新たな詩世界を立ち上げることは大冒険でしたが、スリリングで面白かったです。共通の友人だったギタリストの村治佳織さんに参加していただき、言霊を伝えるにふさわしい音を創造してもらうのは、しびれるほどエキサイティングで友情も深まりました。今回は、ピアニストで作曲家で、ドラマ『コウノドリ』では俳優も務めた清塚さん! どうなるのか今からドキドキしています。特にラストを締めくくる作品は、邦楽オーケストラ曲の『幸魂奇魂』をピアノと笛だけで生まれ変わらせます。本当に楽しみです」

藤舎(左)のプロデュースにも期待が集まる

藤舎(左)のプロデュースにも期待が集まる

「前代未聞の邦楽オラトリオ」と賞された『幸魂奇魂』の、ピアノ&横笛バージョンで締めくくるとは! 藤舎のプロデュースにも期待がかかる。プログラムは「辻音楽師」をはじめ、はっぴいえんどの「風をあつめて」、原田真二の「キャンディ」、KinKi Kidsの「硝子の少年」など15作を予定している。

「今回は、松本さんのはっぴいえんど時代の曲や大ヒットのポップスに留まらず、『源氏物語』『古事記』シューベルトの歌曲など古典やクラシックを基にした最近の作品まで、時を超えジャンルを超えて、今私たちが生きていることを気持ち良く実感できるライブにしたいです。松本さん自身の言葉で語る作品秘話やトークもお楽しみになさってください!」

文=原納暢子

【来週の星占い-12星座別おすすめエンタメ情報-】(2018年7月9日~2018年7月15日)

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あきらかに違和感のあることに対し、ハッキリ物申すことのできない立場にある「弱さ」を持つひとたちが、水面下で少しずつ「無言の圧」を強めていく気配があります。同じ感覚のあるもの同士がまるで目で会話をするような、具体的な言葉にすることはとてもむずかしい雰囲気。これまで耐えてきたことが根本から解決する、というよりは、予想と異なる形(例えば外圧や現場の紛糾により、トップが否が応でも対処せざるを得なくなるなど)で、少しずつ改善されていくような動きが期待できそう。

それに対し、これまで悠々自適な言動が注目を集め、それにより恩恵をもたらされたり価値を享受することができたからこそ周りから許されてきたような「キラキラ」したひとたちには、その実力について中身を問われるような出来事や、ある発言ひとつに全てが露わになってしまうような場面があるかもしれません。まだまだ隠蔽されていた不都合な事実が明らかになるスキャンダル、じっくりと練り重ねられてきたプロジェクトの公開など、派手めな動きやサプライズは続きそうです。

7月は誰にとってもわかりやすい形で、何かが終わり、また何かが始まる。というのがキーワード。一見、これまで当たり前にあったものがなくなってしまう、続けてきたことや積み上げて来たものを手離す。喪失感がまったくないとは言い切れません。でも、忘れてしまえとも言いません。いつか綺麗な思い出になることを信じて、そこからは一旦離れてみましょう。

空いたところにスッと入り込んでくる新しい「何か」について、はじめから関係値をつくり始めるドキドキした感覚の方を、意識して選ぶようにした方がいいみたい。初めて会う人、初めて行く場所、初めて経験すること、初めて食べるもの、すべてに「はじめまして!私は〇〇です」と自己紹介するような気持ちで、新しい季節を感じていきましょう。

【12星座別 今週のラッキーワード】
◆おひつじ座(3月21日~4月19日 生まれ)
臨場感、ツアー
◆おうし座(4月20日~5月20日 生まれ)
原点回帰、ルーツ
◆ふたご座(5月21日~6月20日 生まれ)
仲間、ファンクラブ
◆かに座(6月21日~7月22日 生まれ)
瞑想、ヒーリング
◆しし座(7月23日~8月22日 生まれ)
冒険、アトラクション
◆おとめ座(8月23日~9月22日 生まれ)
喜劇、ユーモア
◆てんびん座(9月23日~10月22日 生まれ)
鋭角的な、シャープ
◆さそり座(10月23日~11月21日 生まれ)
決別、チェンジ
◆いて座(11月22日~12月21日 生まれ)
再開、リブート
◆やぎ座(12月22日~1月19日 生まれ)
単純化、オートメーション
◆みずがめ座(1月20日~2月18日 生まれ)
協力、フォーメーション
◆うお座(2月19日~3月20日 生まれ)
展望、ディスプレイ

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